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とろきちみいた(水樹晶)
性別:
女性
自己紹介:
アニオタ・ジャニオタ・ゲームオタ・パチンカーという経歴を持つ腐女子。

今は週2パチンカーと週4パートタイマーをしつつ、昔ほどではないがアニメ・漫画・ゲームを楽しむ主婦。
子供がまだいないのでやりたい放題(笑)
遅まきながらエヴァの53に手を出し、脳内妄想警報発令中。
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腐女子的発言が多々発生しているブログ。 BL・やおい等の意味が分からない方・嫌悪される方は回れ右。 只今、エヴァにハマリ中(遅っ)
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2009-08-21(Fri)
真夏の夜空に咲く花 前編 (庵53)

今日はパチデーにならなかったので、せこせこ小説書いておりました。

花火ネタです。

シンちゃんに女物の浴衣着せてます。。。。すみませぬっ

だいじょーぶって方は続きからどうぞ♪


 

 

 

 
「ね、シンちゃん。これ、あげる」
ミサトさんはそう言いながら大きな紙袋を差し出してきた。
「え・・・何ですか?これ。」
「浴衣よー♪2着入ってるから。渚くんとデートでもしてらっしゃいな」
強引に紙袋を渡してくるので、僕は受け取らざるをえ得なかった。
「遠慮しないでー。頑張ってね!」
何を頑張るんですか。何を。
 
そういえば、明日。僕が昔住んでた家の近くの花火大会があったかな?
調べてみると、やはり明日のようだ。
懐かしいな・・・じゃあ、カヲル君を誘って行ってみようかな///
玄関のほうで物音がする。どうやらカヲル君が帰ってきたみたいだ。
「おかえり、カヲル君」
僕が声をかけると、カヲル君はにっこり微笑むと僕のほっぺにちゅっと軽くキス。
「・・・わわっ///」
「ただいま、シンジ君」
うーわー・・・も、誰も見ていないとはいえ恥ずかしすぎる。
カヲル君は照れないのかな???
僕が真っ赤になりながら考えていると、カヲル君は置いてあった紙袋に視線を落とした。
「なに?これ」
「あ、ミサトさんがくれたんだ。浴衣だって。2着入ってるって」
「葛城三佐が・・・?」
「うん。で、デートでもしてらっしゃいって・・・」
僕はまた赤くなりながら続けた。
「でさ、僕が昔住んでた町で花火大会があるんだ。明日、一緒に行かない?電車で30分くらいだから」
「へぇ・・・そうなんだ。君と花火か・・・いいね。楽しみだな」
「じゃ、決まりね」
「・・・・ところで。この浴衣、よく見た?」
「へっ?」
「1着、女物だよ。これ」
「ええぇぇーーー!?」
よく見ると、髪飾りと巾着まで揃っている。何考えてるの!ミサトさん!
「・・・・ミサトさんに返してくるよ・・・」
「え?せっかくもらったのに。着て行こうよ」
「え。カヲル君が着てくれるの?」
「そんなワケない。君が着てよ。さぞかし美人になるだろうね・・・」
そう言うとカヲル君はニヤリと笑った。
「やだ。ゼッタイやだ!」
「少し離れてるところなんだろ?誰も知ってる人いないだろうし・・・手、繋いで歩けるよ?」
「・・・・・・・」
・・・・う。不覚にも”手を繋いで”のところでグラっときた自分が情けない・・・
「僕は一緒に行きたいな。ね、行こうよ」
・・・そのカヲル君の表情に弱いんだよ、僕。お願いされると叶えてあげたくなっちゃうんだ。
その後のね、嬉しそうな君の笑顔が大好きなんだ。
「・・・・うん。仕方ないなぁ・・・」
ぽりぽりと頭をかきながらちらっとカヲル君を見てみる。
「・・・ありがとう。シンジ君」
ほらね。やっぱり。カヲル君に甘すぎるかな・・・僕。
 
 
承諾してみたものの、やっぱりちょっとヘコむ。
女装かぁ・・・まぁ、スカートなんかよりはマシか。基本的に作りは男物と大差ないんだしっ。
無理矢理自分を納得させてみた。
突然、ガチャリとドアが開いてカヲル君が入ってきた。
「どうだい?シンジ君。ちゃんと着れ・・・・っ!」
「うわぁっ!カヲル君っ まだココロの準備が出来・・・っ!?・・・・」
気が付くとカヲル君に抱きしめられていた。
「・・・かわいい。なんか連れて歩いて他の人に見せるのもったいないな」
「そんなこと思うの、カヲル君だけだよ」
僕は苦笑いしながら言った。
「君はまたそんなこと言って・・・・まぁいいや。行こうか」
「ね。ホントにヘンじゃない?大丈夫かな・・・」
なんか、いざ出掛けるとなると急に不安が襲ってきた。
「あらー♪シンちゃんカワイイ!似合ってるぅ!」
「み、ミサトさん!?なんでここに?」
「ん?渚くんに駅まで送るように頼まれたんだけど?」
「君はその格好で駅まで歩いていくつもりだったのかい?知り合いもたくさんいるのに」
「あっ・・・・」
さすがカヲル君・・・手回しいいなぁ。
「んじゃ、出発ぅ♪」
・・・・なんでそんなに嬉しそうなの・・・・ミサトさん・・・
 
 
電車に乗り込むとわりと乗客が多く、混んでいた。
「ほら、こっち。シンジ君」
カヲル君が小さな声で僕を窓際に誘導して、僕をガードするように壁になってくれる。
「ありがと、カヲル君・・・」
ふと気付いた。近くにいた女の子がカヲル君を見てる。
ちょっと顔を赤らめてる・・・カヲル君、カッコイイもんね・・・
そういえば、改めてカヲル君を見てみると、男物の浴衣を着てすっごく絵になってる。
なんか僕まで赤くなっちゃう////
電車がガタンと大きく揺れる。咄嗟にカヲル君の腕が僕の腰に回された。
「ちょ、ちょっと・・・カヲル君っ」
「いいから。着くまでガマンして」
そう言ってぴったりとくっついてくる。うわぁ・・・は、恥ずかしっ///
というかヘンな気分になってくる。僕は必死になって他の事を考えてみる。
カヲル君のイタズラな唇が僕の耳元をかすめた。
「なに、考えてるの?」
小さな声で囁いてくる。僕の体は眩暈がするほどドキドキしてる。
「ふふ・・・かわいい」
もう片方の腕で周りから隠すようにして僕の耳をぺろりと舐める。
「ちょ・・・ヤメっ・・・」
「ごめんごめん。これ以上したら僕もヤバい」
こんな人込みの中でなんてこと言うの!カヲル君・・・
電車の大きな音のせいでかき消されているようで、周りの人は聞こえてないみたいだ。良かった・・・
ってか、もう早く着いちゃって!お願いだから!

 
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